メモで夢が叶う? (『メモの魔力』
今回紹介する一冊は
『メモの魔力』です。
著者はSHOWROOMの生みの親でもあり、20代にして社長になられた前田祐二さんです。最近では女優の石原さとみさんとの熱愛報道が報じられたりと
なにかと世間で取り上げられることが多くなったので知っておられるかたもいらっしゃるのではないでしょうか?
前田さんはメモの狂気と周囲からと言われSHOWROOMもメモ書きから始まったそうです。そんな前田さんが執筆された『メモの魔力』についてまとめていきたいと思います。
本書は大きく分けて以下の5段構成になっております。
1.メモを取るメリット
2.メモの取り方
3.抽象化の仕方
4.メモによる自己分析法
5.メモを用いた夢の叶え方
まとめていて気付いたのですが話の流れがとても綺麗で後述しますがやはり構造化能力が高い方なのだなと感じました。
それでは各項目について詳細に説明します。
1.メモを取るメリット
そもそもなぜメモをとるのかということなのですが、
スキル面でいうと以下の5つのスキルが向上します。
①アイデア力
これは後述していきますがメモを取り(ファクトベース)、抽象化する癖をつけることでアイデア力が身に付きます
②情報獲得力
これはメモを取ることよりもその姿勢によるものでありますが、ただ漠然と人の話を聞いたり、身の回りの物を眺めていても情報は右から左に流れ続けます。一方でメモを取ろうという意識があれば何かメモすべきことはないかと常に情報感知アンテナが3本ビンビンに立っている状態ですので情報獲得力が向上します。
③傾聴能力
これはコミュニケーションの部分の話で、相手の話を聞くときにメモを取りながら聞くのは相手にとっても自分の話を聞いてもらえているという好印象につながり、より深い話ができることがあります。
④構造化能力
メモを取る際にはどこに何を書くかということを工夫するため、相手の話を聞くときもこの人は今全体の中のどの部分の話をしているかということを認識する力が向上します。この力が身につくと相手の話を端的にまとめることができたり、会話の展開がロジカルなるので、ビジネスマンにとっては是非身に付けたいスキルです。
⑤言語化能力
メモに取るときにに自分なりの言葉でまとめるため言語で表す能力が向上します。
このようにメモをとるという行為は簡単に見えてかなり大きな結果をもたらすことが分かります。
それでは次に実際どのようにメモを取るのかということについて説明します。
2.メモの取り方
メモの取り方としては見開き2ページをフルに使う方法で下の図はどの部分になにを書くべきかということを表しています。
各項目について簡単に説明しますと、
ファクト・・・会議などで聞いた内容をメモする部分(一般的なメモのイメージ)
標語・・・ファクトで書いたことを端的なネーミングでまとめるところ
抽象・・・ファクトから言えるエッセンス、本質
転用・・・抽象化したものが他のことでどのように応用できるか
このように、ファクト→抽象→転用の流れをワンセットにしてメモすることを心掛けることが大切です。
このメモの特徴としてはメモの左側がファクトベースで左脳を使う部分で
メモの右側がアイデアなどに繋がる右脳の部分となり、一般的に右脳を使うのは難しいので最初はメモの右側がスカスカな状態になることが多いですが慣れてくれば埋まってくるそうです。
次にどのように抽象化するのかについて説明していきます。
3.抽象化の仕方
抽象化の仕方は3つあります。それぞれがファクトに対してどのような問いを投げかけるかという違いです。
1.What型
これは、個別の現象をひとまとまりにしてネーミングする抽象化です
(例、空から降るさまざまな形状の水の塊をひとくくりに雨と呼ぶ)
これは今回のメモではあまり使用しません。
2.How型
ファクトにどのような特徴があるのかをまとめる方法です。
(〇や△が流行っている→〇や△には共通してどのような特徴があるのか)
3.Why型
なぜそのようなファクトが存在したのかというところで抽象化する方法です。
(例、~がヒットした→なぜヒットしたのかを考えてエッセンスとして抽出)
このように抽象化とは物事の本質をとらえる作業と言い換えることができます。
ここまでメモのメリットやメモの取り方について触れてきましたが
応用編としてメモを使った自己分析及び夢の叶え方について説明していきます。
4.メモによる自己分析法
自己分析は就活を経験された方なら一度はやったことがあるのではないでしょうか?
なぜ今更?と疑問に思うかもしれません。しかしAI時代に突入する現在機械に代替できない人間らしい生き方をしている人に価値が集まる時代であり、そのような生き方を送るには自分が何者であるかということを明確化することは必須の作業です。
自分を明確化するために自己分析があるのですが、
この自己分析も先ほど申し上げたメモの使い方で行うことで非常に質のいい自己分析ができるようになるのです。
具体的には、自己分析の際に用いる質問集みたいなものを用意して各質問に答えていきます。ここでは例として、『自分が楽しいと感じるのはどのような時ですか?』という質問を用います。その質問に対して、ファクト欄に具体的に書いていき、抽象欄にそれらから導き出されることを抽出し、転用欄に、抽出したことを満たすにはどうすべきかということをメモします。この作業を各質問に対して行っていくとかなり自分の趣向が見え、自分についての理解が深まります。
5.メモを用いた夢の叶え方
最後にメモを用いた夢の叶え方です。
最初に行ってほしいのが夢のリストアップです。
リストアップしたら優先度順で分けます。ここで優先度の付け方としては、自分の価値観との軸(先ほどにの自己分析で見つける)かもしくはワクワクするかどうかで決めます。最優先事項が1つであればそれを、2つ以上あればなんとか1つにまとめるかまたは割り切って取捨選択します。
最後に決めた夢の実現に向けて具体的な行動レベルで行動リストを細分化します。
この工程を踏むことで夢の曖昧さがなくなり逃げ道をふさぐことができます。
そうして生まれた細かいタスクをスケジュールに組み込んで行動していけば 確実に夢の実現に繋がります。
また、これはメモとは関係のない話なのですが著者はいい夢の設定方法として
SMARTというフレームワークを紹介していたのでシェアしたいと思います。
SMARTとは以下の5つの頭文字で
S・・・Specific(具体的)
M・・・Measurable(定量可能)
A・・・Achievable (達成可能)
R・・・Related(自分の価値観に合う)
T・・・Time(期限を設ける)
この5つの要素を満たす夢の設定が望ましいというものでした。
最後に本書を読んで印象に残った話をします。
皆様は流れ星にお願いごとをすると願いが叶うという話はなぜか説明できますか?
筆者の見解としては流れ星といういつ流れてくるかわからず短時間で消えてしまうものに対してとっさに反応できる人というのは、常日頃自分の夢について考えられている人なので夢をかなえることができるという話をされていてなるほどと感じました。
この記事が一人でも多くの方の為になれれば幸いです。
ご精読ありがとうございました。
前回記事
次回記事